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会長挨拶

東 治人
泌尿器光力学研究会 会長
東 治人
 泌尿器光力学研究会(Japan Urological Photodynamic Society;略称JUPS)のホームページをご覧頂き誠にありがとうございます。初代会長、山口大学、松山豪泰名誉教授、前会長 奈良県立医科大学 藤本清秀教授 から引き継ぎ、2025年1月より本研究会の会長を務めさせていただくこととなりました。
 泌尿器光力学研究会は、膀胱がん光力学診断(PDD)が保険承認されたことを契機として、泌尿器科領域における光力学の基礎ならびに臨床研究、学術集会開催を通じて、広く知識の交流を深め臨床応用を推進することを目的として発足しました。光力学診断の発展は、患者様のQOL向上や医療の質の向上に直結するものであり、今後、国内外の関連分野との連携を深め、本研究会が一層活気に満ちたものとなるよう努めてまいりたいと存じます。
 PDD は、2017年に筋層非浸潤性膀胱癌(NMIBC)に対する経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)の術中光力学診断(PDD)に用いる経口薬剤として、アミノレブリン酸塩酸塩(アラグリオ)が世界で初めて本邦で承認され、NMIBCの診療において広く実施されるようになりました。一方、アミノレブリン酸や光力学反応に関する多くの基礎研究の成果でアミノレブリン酸の多彩な生体内での特性や癌細胞における生化学的な代謝機構の異常も明らかされ、光力学治療のさらなる発展に繋がっています。昨今、TURBTの術後再発率を低下させることが多数の臨床研究で証明されたことにより、2019年の膀胱癌診療ガイドラインではエビデンスならびに推奨度の最も高い技術となっています。また、本研究会が中心になって行ってきた臨床研究(BRIGHT study)では、PDD-TURBTがもたらす効果として、ハイリスクNMIBCに対するPDD-TURBTにより腫瘍残存が減少することをsecond TURの結果から示しました。さらに、需要の増加に伴ってPDDで使用する光学機器の価格も安価となり、性能の向上と相まってPDDを導入しやすい環境も整備されています。
 このようにPDDの臨床導入によってNMIBCの診療は大きく変化しつつあり、PDDがより身近で利用しやすいNMIBC診療の技術となってまいりました。
 当ホームページには、PDDに関する基礎研究、および、臨床研究におけるこれまでの発展の経緯や学術集会のトピックなど多くの情報が掲載されています。PDD-TURBTの新規導入をご検討頂いている先生方、あるいは、既にPDD-TURBTを導入し、多くの患者様に施行されている先生方、是非、泌尿器光力学研究会にご入会いただき、PDDに関する情報提供の場として本ホームページをご活用いただければと存じます。